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D51に乗り津和野へ


,2020年11月8日

小さな孫たちと夫が約束していたらしい。

“じいじ、いつ蒸気機関車に乗りに行くの?”
と催促されてしまった。

調べてみると今現在走っている蒸気機関車は土日祝の1日1往復新山口〜津和野間だけ。しかも11月までとのこと。

慌てたじいじは旅行代理店に問い合わせて頼み込んで、
“奇跡的に予約が取れました!”
の返事に安堵する。

かくして大人4人、孫5人、SL「やまぐち」に乗るため新幹線に乗り新山口へ。





新山口駅
大勢の乗車客で溢れたホーム。
全員マスクはしているが、3蜜どころの騒ぎではないなあと…。





沿線住民がずらりと並んで手を振ってくれる




新山口駅で買った駅弁はSL「やまぐち」オリジナル。
 



 コロナ禍の換気のため窓を開けて走る。
トンネルの多い山岳路線、うっかりしていると車内は煤が充満してしまって大慌て。孫たちのマスクまで灰色に汚れてくる。
それがまたおかしくなって笑ってしまう。



 

急行を通過させるため時々しばらく停車する。そのたびに降りて機関車を観察


ユニークなローカル列車


深まりゆく秋を満喫できる絶好のコース。紅葉やたわわに実るリンゴ園などの眺めが美しい。

物悲しい音色の汽笛が山にこだまする。


津和野駅に到着。
3時間余りの自由時間。狭い町なので歩いて充分観光できるとのこと。



   


山陰の小京都と呼ばれるしっとりとした城下町。50年近く前に訪れた時とほとんど変わらない景色に驚いてしまう。

 

町の水路に泳ぐ大きな鯉に歓声を上げる孫たち。


 
 

藩校養老館の庭
 

津和野に伝わる古典芸能神事である鷺舞の銅像。

 
 

弥栄神社境内の見事な紅葉。

 

太鼓谷稲荷神社参道に連なる朱の鳥居。


 

長い階段を小さな子供たちはトントン登っていく。2歳の孫も最後まで手を引かれ頑張った。



稲荷神社から眺める津和野の町並み。
小京都らしい風情を保つため努力しているのだろう。看板やビルが無い。コンビニさえも。


 
 
 

物悲しい汽笛の音が夕暮れの景色によく似あう。


 

孫たちを喜ばせるために引率していった大人たちだったが、懐かしい風景にすっかり魅了され癒されてしまった一日となる。

手を振る沿道の人たちに車中からもずっと振り返して笑顔が絶えなかった。

それにしても“撮り鉄ファン”がシャッターポイントでずらりと望遠レンズ付きカメラをセットして並んでいるのには驚かされた。紅葉をバックにした機関車をうまく撮れただろうか。

 

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