山陰 夏旅


窓枠をフレームにして庭をみる、お洒落な演出の足立美術館。


2012年8月13,14,15日

盆休みを利用して呉の親戚伺いを兼ね、ついでに山陰までドライブ旅行をする。

13日、あいにくのゲリラ豪雨に見舞われながら、広島市に昼ごろ到着。着くと同時に真夏の強い日差しがカッと照りつけ汗が噴き出す。

広島城と縮景園を見学して毛利、福島、そして浅野と変遷していった広島の歴史の概要をのぞくことができた。昼食は酔心で美味しい料理をゆっくり食べる。

14日、呉出発、庄原経由で中国山脈を越えて玉造温泉を目指す。
途中、仁田に架かるループ橋の道の駅で昼食。置いてあったパンフレットに載っている絲原家を探して脇道にそれる。

山楓の緑陰深い居宅は江戸後期に繁栄した鉄師頭取絲原家。
現在も絲原家のご子孫が守っておられ、昔の繁栄の様子を大事に保全されている。
人影は少なく、深い緑とかじかの声が幽玄の世界へと誘う。『洗心乃路』と名付けられた林間散策路を歩くと本当に心が洗われるようだった。

ほとんど雨に降られた一日。でもおかげで暑くなく庄原から松江に抜ける山道 の美しい景色を心行くまで堪能できた。

宍道湖のすぐそばに玉造温泉はあり、玉造グランドホテル長生閣に宿泊する。
せっかくの湯めぐりは酷い雨で断念。ホテルの温泉にゆっくり浸かることにする。

15日、昨日とは打って変わって上天気で日差しがきつい。境港までの宍道湖の真夏の景色を楽しむ。

境港は水木しげる一色に染められていて、大勢の観光客でにぎわっていた。とってつけた ような妖怪ブロンズ像が139個も町のいたる所に配置されているだけなのだが、古い商店街 が妖怪のように息を吹き返している。水木しげるパワーに恐れ入る。

足立美術館は凄い。ヴェルサイユ宮殿もウィンザー城も寄せ付けないほど完ぺきな美を見せ つける。エアコンの効いたガラスの内側から心ゆくまで鑑賞できる庭は世界中探しても ないだろう。
収蔵品も見応えがあり、見やすい展示になっている。2200円の入場料にちょっと驚いてしまったが、出るときにはそれ以上に価値がある美術館だと納得させられた。
きっと雪景色は見事だろう。冬に来て見たい。

帰路はせっかくの日本海を楽しみたいという私のリクエストを聞いて山陰道を走ってくれる。
ここまで来て出雲大社を素通り出来ないだろうと、遅くなるのを覚悟して参拝した。本殿が 修築中でこころばかりの寄付をさせていただく。

出雲大社を発ったのは夕方5時頃、帰宅できたのは夜中の12時半を過ぎていた。その間、 というより
3日間ずっと主人の運転で申し訳ないことこの上ない。おかげでとても充実 した夏旅行を満喫することができた。


玉造グランドホテル長生閣

仁田のループ橋

鉄師頭取絲原家パンフレット

裏千家家元直筆 絲原家の茶室に続く道
珍しい茶花が植えられている

かじかの鳴き声がひびく

境港フェリー乗り場で

水木しげる氏の言葉

妖怪じみている〜昼寝中の猫 

町じゅう妖怪だらけ

赤松と白砂のコントラスト

美術館をぐるりと歩く

館内の様子

ほっとする空間

後方の借景が広がりを見せる。




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