リュックでヨーロッパ親子放浪記 




盆休みを利用して、ドイツへ交換留学中の長女の様子伺いに行った。フランクフルト空港に長男、次女と共に降り立つとふっくらした長女が出迎えてくれた。言葉が解らず食事時間に話しかけられないようひたすら食べていたら太ってしまったらしい。ザーランド大学にはほとんど日本人がいなくて最初のうちはいろいろ大変な思いをしたらしいが、今では寮生活を楽しんでいるらしく以前に増して陽気になっていたので安心する。

ヨーロッパは石畳が多いのでリュックが一番との長女のアドバイスでリュックにスニーカー姿、
最小の荷物にまとめちょっとばかり若者ぶってみたのだった。


                       フランクフルト
駅裏の安ホテルに荷物をおろして親子4人で夕闇せまるマイン河畔を散歩する。日本でも4人揃うことは盆と正月くらいなのにまさかフランクフルトで揃って散歩するとは思いもしてなかった。

マイン河畔には第二次大戦で焼失したゲーテハウスや伝統的な建物が再現されていてお洒落なレストランが多く、そこで再会の祝杯をあげた。それからディスコに行くと大勢のスーツ姿の客であふれていて、
グラス片手に身振り手振り口角泡を飛ばす様子にあっけにとられてしまう。欧州でもトップの経済都市であることを実感し、フランクフルトの二面性を垣間見た忘れられない一日目となる。

マイン川をバックにして再会の記念写真
早速ビールの飲み比べ


ロマンチック街道


フランクフルト駅前からロマンチック街道行きの観光バスに乗り込む。仏、英、日本語の解説が流れて楽しめた。、中世の面影を残すノスタルジックな町々や優美な古城は、街道発足のはるか昔の19世紀以来、
旅人を魅了してきたのだった。 

   
 ローテンブルクの街の中心、マルクト広場にて
バスから降りて小休止。遠く街を望む 


ミュンヘン

ミュンヘンの魅力は、古くは中世からの景観を保ちつつ、現代的な都会の魅力も兼ね備えていること。
歴史と現代の共存を実感させられる。

フラウエン教会の塔の上からからミュンヘンの街を見る。
ガラスが無いので下を覗くと怖い。

古めかしいショーウィンドーの中には洗練された
お菓子がズラリと並ぶ。

日曜日なので公園では朝からビールを楽しむ
人たちで賑わっていた。

                            コンスタンツ

コンスタンツは日本ではあまり知られていないが、ヨーロッパ内では有名な主要観光地の一つであり,夏のこの時期、観光客で旧市街地やボーデン湖沿岸は溢れている。歴史的建造物が市街地にはたくさん残っていて、またスイスとの国境の街で駅には税関がある。
マクドナルドの上にある安ホテルに泊まる。貸自転車で遠出してリゾート気分を満喫する。
   
 マックの上の安ホテルにて
 貸自転車に乗って。足の長さがちょいと合わない

 
マルシェで食料品調達する。

 おおきな樹が茂る美しい島で



ハイデルベルク

半世紀近く前のこと、アルトハイデルベルクというミュージカルが話題になりドイツの学園都市の存在を知った。ある国の皇太子と酒場で働く娘との悲恋話に憧れたものだったが、まさか子供と一緒に訪れるとは思ってもいなかった。偶然ハイデルベルク城の中庭で上演されていることをポスターで見つけて、夕闇せまる山上の城への道を急いだ。あいにくチケットが取れず、城壁によじ登り見ているとだんだん寒くなって途中で諦めて、ホテル近くの店で夜中まで飲んだ。憧れのハイデルベルクで飲むビールに酔いしれる。

ザーランド大学
長女の学校に行ってみる。州都ザールブリュッケンは落ち着いた街で、大学の建物が森の中に点在している。各国から集まる学生の寮は質素で好もしい。夏休み中で閑散としていたが、一応娘の部屋を見ることができて安心した。
城壁によじ登る長女
ブルキナファソからの留学生と


マインツ

学友のステファンとクレイトンが駅で迎えてくれる。ライン川とマイン川の合流地点の風光明美なマインツは活版印刷発明で有名なグーテンベルグの出身地。

   
学友とふざける長女  ステファン大聖堂にて 

エッセンハイム

エッセンハイムはマインツから車で30分程の小さな町、ブドウ畑が広がる田園地帯だ。ぜひにと言われてステファンの実家に泊めていただくことになる。8月15日はステファンの誕生日、またクレイトンが留学を終えて明日アメリカに帰るということで送別会を兼ねてワイン工場のレストランでパーティーがあり、私たちも招待された。片言のお粗末な英語で質問攻めに奮闘、とても疲れてしまったがが、楽しい一夜となる。
 
ステファンの実家でご両親と一緒に ワインセラーパーティー


リューデスハイム

リューデスハイムはローレライの峡谷、ライン川中流上部景観地域の入り口にある。自然と歴史が、いたる ところで見られるのが魅力。ライン川がゆったりと流れ、点在する古城、そしてなだらかなブドウ畑。横町感覚の石畳小道の両脇にはレストラン,土産店が軒を連ねる“つぐみ横町”。はしごした酔っぱらいが千鳥足で歩くのでつぐみ横町とネーミングされたという。実は私も生演奏のしゃれた店で許容量を超えるワインを飲んできつい目にあって子供たちのひんしゅくを買うという母親としてあるまじき醜態をさらしてしまった。翌朝石畳をゆく馬車の音に目覚めると二日酔いで頭が割れるように痛んだ。つぐみ横町の立派なメンバーとなってしまったのだった。
ライン川下り
ブドウ畑

旅は道連れ
もうかなり酔っている。



ツェルマット

どこに行こうかと協議してBS放送で見たツェルマットに行きたいと言うと、ではスイスへと列車に乗り込む。そしてとんでもないことが発覚する。  私のユーロパスをミュンヘンのホテルで捨ててしまっていたのだった。ドイツ語の書類がまさかチケットだとは思わず、荷物を整理した際クズかごにポイしたのだった。  グリーン車にも乗れる高額チケットだったので、子供たちからさんざん馬鹿にされて悲しくなってしまう。

ツェルマットは名峰メッターホルンの麓の村で、スイス随一の人気観光スポット。ガソリン車乗りいれ 禁止で静かな環境を保っている。4000メートル級の名山に取り囲まれており、駅に降り立つと猛烈な寒さに襲われる。夏服しかなく、サンダル履きの長男は哀れな様子。  とても物価が高いので買い物の気分にはなれず、とりあえず厚手のソックスだけ買った。  食事付きの清潔な民宿に2泊してスイスの人たちの無駄の無い簡素な暮らしぶりを体験できた。
登山電車終点の展望台で寒さに震えながら
登山電車の駅でチーズとパンの昼食

どうだ!
童心に返って雪遊び

迷ってしまった。どっちに行こうか。
たぶん、世界で一番きれいな場所!



パリ 
パリにはまだ行ったことが無いので行ってみたいと言う次女を長男が連れていく。その間、私は長女にドイツの南部を案内してもらっていた。 
エッフェル塔
凱旋門をバックに



スペイン マラガ

次女の友人が留学しているマラガへ子供たちだけで行く。
地中海で泳いだり、闘牛を見物したりして陽気なスペインの風土がとても楽しかったらしい。帰国せざるを得なかった私は土産話を聞いてうらやましくてたまらなかった。
コスタ・デル・ソル太陽の海岸の中心地マラガ
ミハスの景観

闘牛場
白い町


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