ザルツブルグ(オーストリア)6泊


ザルツブルグに着いたのは6月5日の夜。それから11日まで駅前のホテルに6泊してザルツブルグ市内と近郊の見どころをを余すところなく見て廻った…と言いたいところだが、あと数日はゆっくりしたかった。大雨の被害が出ていることもあったがここぞという所では晴れて、素晴らしい景観を見ることが出来た。

翌日「きよしこの夜」の生まれたオーベルンドルフへ。ドイツ国境のザルツァッハ川沿いに位置するこの村にある小さな礼拝堂は初夏の陽光に照らされ静まり返っていた。


6月7日
サウンドオブミュージックの世界、ザルツカンマーグートへ

駅前より大型バス乗車。目覚めると輝く湖!サウンドオブミュージックの世界だ。木々と丘と別荘、山小屋ホテルが点在。
ザンクト・ギルゲンからヴォルフガング湖の遊覧船で登山鉄道のあるザンクト・ヴォルフガングに向かう。風が心地良い。岸辺を散歩する人達、真っ青な空、緑の山、そして可愛い家。
ザンクト・ヴォルフガングからはシャーフベルク登山鉄道に乗り山頂へ。赤い蒸気機関車は信じられないほどの急こう配をシュッシュッと上る。

 山頂は日が当たると暑く、雲がかかると途端に寒くなる。360度見渡すと2000m級の山々が連なり眼下には5つの湖が神秘的な色で輝いている。70以上の湖があるとのこと。

 山頂の草の上でいつものご飯とみそ汁を食べる。湖からの風は冷たく、日差しは暑く、生きているって素晴らしい!有難い!と感動しながらお茶を飲む。鹿毛さんがオカリナを演奏する。

 機関車の中で半分居眠りして降りる。映画の舞台になったモントゼーの教会近くの湖の前のカフェで休憩。本場のラテ・マキアージュを飲んだ。


6月8日

ヴェルフェンと氷の洞窟

ザルツブルグより南へ快速電車で40分、ハラインから小型バスに乗り換え、バスの終点から20分程上ったところがケーブルカーの駅。ケーブルカーを降りると高度1567m。そこからさらにひたすら登ると氷穴の入り口に到着する。

ぽっかりと口を開けた氷の大洞窟へは2名のガイドの指示に従って30名ほどのグループで入っていく。中は撮影禁止。暗闇の中をカーバイトのカンテラを持って狭い木道や階段をひたすら登ったり下ったり。手すりは凍っていて足元は滑りそう。身も心も凍るとはこんなことかと思いつつ必死についていく。広い空間にガイドのヨーデルがこだまする。カンテラに照らされた珍しい氷の造形、怖いほど美しい氷の色にぞっとする。まだかまだかと1時間15分の長いこと!外の世界の明るくて暖かいこと!
 

夜、ザルツブルグ城でのディナー付コンサートへ行く。7時からディナー、8時からコンサートが始まる。前半は睡魔との戦い。後半は調子が良くてバッチリ聴けた。



6月9日

ハルシュタットへ

本格的な雨で残念なハルシュタット。

景色を諦めて岩塩抗に行くことになる。ケーブルカーを降りて急傾斜を20分ほど歩く。そこで赤や緑の囚人服もどきのつなぎの服を着せられ荷物は没収。60名ぐらいのグループになりナチスの女将校みたいなガイドに連れられる。

長い階段を上り坑道に入り、またひたすら歩かせられる。ガス室の入り口のような扉の中に入る。塩抗の歴史の説明。1回目の滑り台にたどり着く。スリル満点の長い滑り台はテーマパークのアトラクションもどき。つなぎを着せられた理由がわかった。岩塩の長い歴史を映像で見て、歩いて、滑ってを繰り返してすっかり塩抗の通になる。27ユーロの入場料は決して高いものではなかったし、本当に楽しませてもらった。




6月10日

ケーニヒスゼー(王様の湖)へ

8:15バスでベルヒテスガーデンへ。ケーニヒス湖は切り立った岩壁に囲まれたそれは美しい湖。電気ボートに乗る。天気にも恵まれて、波ひとつない湖面を滑るように静かに電気ボートが進んでゆく。乗組員がデッキでトランペットを吹いてこだまを聴かせる。岩壁にこだまが長く響いていく。周囲の景色がそのまま湖面に映ってどこまでが現実の景色か惑わされる。ヒトラーが別荘を建てたという景勝地だけあって、多分世界中にこれほど美しい湖は無いだろうと感激する。

オーバーゼーは湖の桃源郷。眼が洗われるというか心に染みる景色に言葉を失う。

山小屋でしぼりたてのミルクを飲んだ。1.5ユーロは安い!日陰の岩の上で昼食。小鳥の声だけが聞こえる静寂の時間。晴天と無風のおかげで山や空、雲がそのまま映る。
鹿毛さんのオカリナが湖面を流れる。なんという贅沢な時間!



6月11日

ドイツ最南端の町ウィンタースポーツのメッカ、オーバーストドルフへ

6泊したザルツブルグのホテルともお別れ。豊富な朝食のおかげで毎朝元気に出発できた。家族を中心としたスタッフの控えめな笑顔は日本のおもてなしとよく似ていていた。去り難い気分。
8:56ミュンヘン行きの特急。150Kmをノンストップで走るのだ。ホームで厳しい顔つきの警官にパスポートチェックされる。難民対策だろう。。 

ザルツブルグ旧市街の広場の見事な噴水
映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台となったザルツカンマーグートの絶景

夕暮迫るザルツブルグ城からの眺め

ケーニヒス湖よりもう一つ奥のオーバー湖
あまりの美しさに言葉をうしなう。静かに湖を眺める。


オーベルンドルフは“きよしこの夜”が生まれた
町。毎年イブには多くの観光客が訪れる。

ザルツブルグのミラベル宮殿
電動式ボートで静かに観光遊覧する
ケーニヒス湖

シャーフベルク登山鉄道に乗れば2000m級の山々と70以上の湖が一望のもとに見ることが出来る。
冷たい風が湖から山頂向かって吹きあがってくる。

エメラルドグリーンの世界

昼食後眺望を楽しむ。
オカリナの「エーデルワイス」に拍手が

まっすぐそびえ立つ岩山

喘ぎながら登る蒸気機関車

「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台となったモントゼーの教会からの眺め

ヴェルフェンの町北西にある世界最大の氷の洞窟の前にそびえる岩山。

ザルツブルグ城でのデイナー

城最上階でのコンサート
昼間ハードハイキングの後ディナーで満腹。せっかくのモーツァルト。睡魔との戦い。
田舎の駅で。
チャーミングなチロリアンハットの紳士。

ハルシュタットで雨に降られて仕方なく岩塩坑探検することにする。
期待せずに入ると意外や意外…。


最高に楽しんだ岩塩坑探検
鉱夫のユニフォームを服の上から来て探検気分で地底を廻る。
山壁にこだまして「ケーニヒス湖のエコー」として有名。遊覧船のメインアトラクションとなっている。乗組員の吹くトランペットが楽しませてくれる。

まるで鏡のような風景。
どこまでが実世界か判らないほど


音のない世界

風景に溶け込む二人

オーバー湖までのハイキングコース。
美しいものを見るためには多少の苦労はつきもの。


珍しい植物を発見!




たどり着いた桃源郷



この上ない平和な世界



   
心地よいザルツブルグのホテル。 

ホテルの朝食
ハムとチーズがとても美味しい 

  ザルツブルグやオーバーストドルフなど町の
メインストリートには必ず見かける魚料理テイクアウトの店。
店内でも食べることが出来る。

付け合せの野菜もいろいろある。この季節ホワイトアスパラが美味しかった。
 
ホテルの部屋で食べて夕食代を節約する。
スーパーでビールを買って。
   
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